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私立大学研究ブランディング事業 学内研究プロジェクト 研究紹介「ヒトやイヌのがんの原因を探る!」

掲載日:2018.04.20

近年、ヒトだけでなく、イヌにおいても「がん」が増加しているのを知っていますか? 本研究プロジェクトでは、 がんの原因と考えられる変異原(がん原性物質)が、日々のイヌの「食事」にあると考え、その検証に取り組み「がん」の予防を目指す研究に取り組んでいます!

【研究プロジェクト名】
 ヒト-動物の共生による発がん性感受性の変化の解析:より健康な環境づくりに向けて
【研究代表者名】
 生命・環境科学部 関本 征史 准教授

研究課題
日本薬学会第138年会

日本薬学会第138年会(H30年3月、金沢)にて、「イヌ肝S9による変異原物質の代謝活性化:ラットS9との比較」のポスター発表を行いました。写真左から、実際に実験に携わった高橋君、並木さん(いずれもB4)、関本。


1.注目ポイント
■本研究では以下の3点を検討しています。
 ①どのような化学物質がイヌにおける発がんに関わっているのか
 ②どのような遺伝子を持っている動物が「がん」になりやすいのか
 ③イヌが食べている物に「がん」を引き起こす物質が含まれているのか
■ここまでの研究から、肉や魚の焦げに含まれる発がん性物質(IQ、PhIP)が、実験動物だけでなく
イヌに対しても「がん」を引き起こす可能性があることが分かりました。

2.背景
近年、ヒトと同様にイヌも生活環境の変化によって寿命が長くなることに伴い、「がん」罹患率の増加や、医療費の増加が懸念されています。
ヒトの場合、食事中の成分が発がんに大きく影響していることが指摘されていますし、イヌにおいても犬種により「がん」罹患率に違いがあることも知られています。 これらのことから、イヌにおける「がん」の発症には、「環境的要因(食事・運動)」と「遺伝的要因(犬種)」が関わっていると考えられます。 しかし、どんな「環境的要因」「遺伝的要因」がイヌの発がんに関わるかはまだ明らかになっていません。
今まで、イヌはヒトと長期間共生することにより栄養素の消化に関わる酵素などが発達してきたことが知られており、ヒトが曝露されてきた様々な化学物質に対して代謝する酵素が発達してきたと考えられます。
環境中の発がん性物質の多くは、体内で構造変換し究極発がん性物質へと変化することで発がん性を発揮すると考えられています。 化学物質を代謝する酵素は、発がん前駆物質→究極発がん性物質への構造変換にも重要な役割を果たしていることから、イヌもヒトも共通の「発がん前駆物質」に悪影響を受けることが推測されます。

3.今回の研究で明らかになったこと
今回、実験動物に「がん」を発生させる、肉や魚の焦げに含まれる発がん性物質(IQ、PhIP)が、イヌの「がん」発症にも関わっているかどうかを、細菌を使った変異原性試験によって調べました。 その結果、ヒトやラットと同様にイヌが持つ酵素も発がん性物質を究極発がん性物質に変換する作用を持つことこのことから、肉や魚の焦げに含まれる発がん性物質(IQ、PhIP)が、イヌでも「がん」を引き起こす可能性があることが分かりました。

4.今後の展開
現在、ペットフードの中に、発がん性物質(IQ、PhIP)が含まれているかを調査中です。 ヒトや実験動物では、様々な食品中の化学物質が「がん」を引き起こすのではないかと考えられています。今後は、「どのような物質がイヌにおける発がんに関わっているのか」「どんな遺伝子を持つイヌでは発ガンのリスクが高くなるのか」「ペットフードの中に発がん性物質があるのか」を調べることにより、ヒトやコンパニオンアニマルの「がん」を効果的に予防することを目指しています。


【お問い合わせ先】
麻布大学 学術支援課
kenkyu@azabu-u.ac.jp

菊水教授と永澤講師が取材された番組『NHK BSプレミアム「イヌと人3万年の物語〜絆が生んだ最強の友〜 」』が放送されました。

掲載日:2018.04.03

2018年3月31日に、 菊水教授と永澤講師が取材された番組 『NHK BSプレミアム「イヌと人3万年の物語〜絆が生んだ最強の友〜 」』 が放送されました。

『 2018年3月31日(土)  NHK BSプレミアム「イヌと人3万年の物語〜絆が生んだ最強の友〜 」』


【お問い合わせ先】
麻布大学 学術支援課
kenkyu@azabu-u.ac.jp


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